2026.10.16
ホームページの月額費用、本当に必要?──維持費の内訳と相場を整理してみた
ホームページを持っている個人事業主や小さな会社の方から、ときどきこんな相談を受けます。
「毎月お金を払っているけど、何に対して払っているのかよく分からない」
以前、パーソナルジムの経営者が月額3万円を見直した話を書きました。あの記事では一人の方の具体的なケースを紹介しましたが、今回はもう少し広く、ホームページの月額費用について「そもそも何にお金がかかるのか」「相場はどのくらいか」を整理してみます。
ホームページの維持にかかるお金の正体
ホームページを公開し続けるために最低限かかるのは、「サーバー代」と「ドメイン代」の二つです。
サーバーというのは、ホームページのデータを置いておく場所のこと。インターネット上の倉庫みたいなものです。ドメインは、ホームページの住所にあたるもの。「〇〇.jp」や「〇〇.com」のような、あの文字列です。
この二つだけなら、年間で数千円〜1万円程度で済みます。月に換算すると数百円から千円ちょっと。意外と安い、と思った方もいるかもしれません。
では、毎月何万円も払っている場合、残りは何の費用なのか。だいたい次のどれか、またはその組み合わせです。
制作費の分割払い。初期費用を抑える代わりに、月額で少しずつ払っていくパターン。「初期費用0円」をうたっているサービスに多い。総額で見ると、一括で払うよりも高くなっていることがあります。契約期間の縛りがあることも。
保守・管理費。セキュリティの更新、サーバーの監視、バックアップ、トラブル時の対応など。必要なサービスではありますが、内容と頻度に対して妥当な金額かどうかは見極めが要ります。
更新・修正の作業費。テキストの修正、写真の差し替え、ページの追加など。頼むたびに費用が発生する場合と、月額に含まれている場合がある。
問題は、これらが全部まとめて「月額〇万円」と請求されていて、内訳がよく分からないケース。何に対していくら払っているのかが見えないと、高いのか安いのか判断のしようがありません。
相場はどのくらいか
あくまで自分が見てきた範囲での感覚ですが、書いておきます。
サーバー・ドメインだけなら、月1,000円前後。これは自分で契約すれば誰でもこのくらいです。
保守・管理を含めると、月5,000円〜15,000円くらいが小規模サイトの目安。更新作業も含めて月額にまとめているところだと、月1万〜3万円あたりが多い印象です。
月額3万円を超えてくる場合は、制作費の分割が乗っているか、かなり手厚いサポートが含まれているか、どちらかであることが多い。どちらでもないのに月3万円以上かかっているなら、一度内訳を確認してみたほうがいいかもしれません。
「月額0円」が正解とも限らない
じゃあ月額費用は安ければ安いほどいいのか、というと、そうでもない。
ホームページは公開してからが本番です。サービス内容が変わったら書き換える必要があるし、古い情報がそのままだと信用を損なうこともある。何かトラブルが起きたときに対応してくれる人がいないと、サイトが表示されないまま何日も放置、ということにもなりかねません。
自分で全部できるなら月額費用はほぼゼロにもできますが、「HTMLって何?」という方がそれをやるのは現実的ではない。だから、必要な保守に対して妥当な金額を払う、というのが正しい考え方だと思います。
大事なのは「月額費用があるかどうか」ではなく、「何に対して払っているか、自分で説明できるかどうか」。前回の記事でも書きましたが、これがひとつの判断基準になります。
確認してみてほしいこと
いまホームページの月額費用を払っている方は、一度こんなことを確認してみてください。
まず、ドメインの名義。ホームページの住所にあたるドメインが自分名義なのか、制作会社名義なのか。会社名義になっていると、契約を切り替えるときに面倒なことになることがあります。最悪の場合、住所ごと失ってしまう。
次に、サーバーのログイン情報。自分でアクセスできるかどうか。制作会社にすべて任せていて、自分では何も触れない状態だと、いざ別の会社に移りたいと思ったときに動きづらくなります。
それから、契約期間の縛り。「最低〇年」という契約になっていないか。途中で解約すると違約金がかかるケースもあるので、契約書は一度読み返してみてください。
この3つを把握しているだけでも、いまの契約が自分に合っているかどうか判断しやすくなります。
稲咲堂の場合
うちでホームページをつくる場合は、制作費20万円〜、保守は月1万円〜という形です。
保守を付けるかどうかは自由です。公開後は自分で管理するという方もいるし、更新や相談を月に何度かお願いしたいという方もいる。必要な分だけ、という考え方でやっています。
ドメインもサーバーも、お客さん自身の名義で取得してもらいます。万が一うちとの付き合いが終わっても、ホームページはそのまま残る。そうでないとおかしいと思っているので。
「つくって終わり」にしない理由という記事でも書きましたが、納品して終わりではなく、必要なときに頼れる関係でいたい。でも、それは月額費用で縛るということではなくて、お互いに納得した上で続けるものだと考えています。
いまの月額費用に疑問がある方、ホームページの制作を検討している方。どちらでも構いません。気軽に相談してください。料金の詳細は事業の立ち上げのページにも載せています。