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2026.10.16

一人で会社の事務、どう回してる?──全部自分でやっている人に伝えたいこと

個人事業主や、社員を雇わずにやっている小さな会社。こういう働き方をしている人の事務って、けっこう過酷だと思っています。

営業も、制作も、納品も、請求書も、経理も、メールの返信も、全部ひとり。本業が終わってから事務をやるか、事務を片づけてから本業に取りかかるか。どっちにしても一日が足りない。

自分は事務の仕事を外から手伝う立場なので、そういう方の話を聞く機会が多いのですが、みなさん口を揃えて「事務がなければ、もっと本業に集中できるのに」と言います。でも、じゃあどうすればいいかというと、なかなか答えが見つからない。

事務に追われる毎日の正体

まず、「事務に時間がかかっている」と感じている人に聞いてみたいことがあります。毎日どのくらいの時間を事務に使っているか、把握していますか?

これ、ほとんどの人が把握していません。別に責めているわけではなくて、把握しにくい構造になっているんです。

事務って、まとまった時間を取ってやるものばかりじゃない。メールを5分、請求書を15分、振込の確認を10分、資料の修正を20分。こういう細切れの作業が一日のあちこちに散らばっている。ひとつひとつは大した時間じゃないから、「今日もそんなにやってないはずなのに、なぜか一日が終わっている」となる。

以前業務整理の記事でも書きましたが、一週間やったことをメモしてみると、自分が思っている以上に事務に時間を取られていることに気づきます。見えていないだけで、積もっている。

「回っている」と「うまくいっている」は違う

ひとりで事務を回していて、致命的なミスが起きていない。締め切りも、なんとか間に合っている。それなら問題ないんじゃないか。そう思うかもしれません。

でも、「回っている」のと「うまくいっている」のは、けっこう違います。

たとえば、こんなことはないでしょうか。

新しい仕事の相談が来ても、受ける余裕がない。本当はやりたい企画があるのに、手が空かなくて先延ばしにしている。お客さんへの連絡が遅れがちになっている。月末になるたびに、請求書や帳簿でバタバタしている。

回ってはいるけれど、余白がない。この状態が続くと、事業を広げるチャンスを逃したり、体調を崩したりする。「回っているから平気」は、意外と危うい。

人を雇うほどじゃない、という問題

じゃあ誰かに手伝ってもらえばいい、という話になりますが、ここにもハードルがある。

「事務のためだけに人を一人雇うほどの量じゃない」。これが、一人で事業をやっている人の典型的な悩みです。月に20時間、30時間の事務のために正社員を採用するのは現実的じゃない。パートやアルバイトを雇うにしても、採用・教育・管理の手間がかかる。その手間を考えると、自分でやったほうが早いんじゃないかと思えてしまう。

「自分でやったほうが早い」が続くときという記事で書いたことと、まさに同じ構造です。「任せるコスト」と「自分でやるコスト」を天秤にかけて、結局自分でやり続ける。でもそのぶん、本業の時間は削られ続ける。

全部を手放す必要はない

ここで大事なのは、事務を全部誰かに任せる必要はないということです。

自分でやったほうがいいものと、人に渡せるものがある。たとえば、お客さんとの細かなやり取りは自分じゃないと判断できない。でも、請求書をフォーマットに沿って作る作業や、毎月同じExcelに数字を入れる作業は、やり方さえ共有すれば誰がやっても同じ結果になる。

全部を渡すのではなく、「この部分だけ」を切り出して渡す。月に5時間でも10時間でも、その分だけ自分の手が空く。空いた時間で、新しい仕事を受けたり、企画を進めたり、単純に休んだりできる。

事務代行というと大ごとに聞こえるかもしれませんが、実際にはそういう「ちょっとだけ手伝う」形で始まることのほうが多い。事務代行って何を頼めるの?という記事でも書きましたが、データ入力や資料作成のように、小さな作業からお願いしている方がほとんどです。

まず「何に時間がかかっているか」を知るところから

すぐに誰かに頼まなくても、やれることはあります。

一週間でいいので、自分がやった事務作業とおおよその時間をメモしてみてください。紙でもスマホのメモでもいい。月曜:メール返信15分、請求書30分……みたいな感じで、ざっくりで構いません。

それを一週間分並べてみると、「この作業にこんなに時間を使っていたのか」というものが見えてきます。そうなったら、その中から「自分じゃなくてもできそうなもの」をひとつ選んでみる。それだけで、次のステップが具体的になります。

もし「自分で整理するのが難しいな」と感じたら、そこから一緒にやることもできます。稲咲堂の事務・バックオフィス支援は、「何を頼めばいいか分からない」という段階からの相談が多いです。料金のことが気になる方は、事務代行の料金について書いた記事も読んでみてください。

一人でやっているからこそ、全部を一人で抱えなくていい。そう思ってもらえたら嬉しいです。気になることがあれば、気軽に相談してください。

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